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たいせつなこと

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たいせつなこと　　　　

　　　　　　　　

　世界中でながく愛されつづけている　『おやすみなさいのほん』のマーガレット・　ワイズ・ブラウンと、カルデコット賞受賞　画家のレナード・ワイスガードのコンビが　おくる至極の一冊。　日々、目にうつるものたちを新鮮なおどろき　をもって自由にとらえたこの本は、　1949年に最初に出版されて以来、　多くの人々に　読み継がれています。　「たいせつなこと」とはなにかを、　やさしく詩的な文章で語りかけます。
　　　　寸法：25.4 x 19 x 1 cm
　　作：マーガレット・ワイズ・ブラウン　　絵：レナード・ワイスガード　　訳：うちだややこ
隅々まで丁寧に描かれたレナード・ワイスガードの絵にはリアリティもありつつ、どこか・・・というよりもどこにもかしこにも温かみがあります。そしてマーガレット・ワイズ・ブラウンのシンプルながらも心に響く言葉のリズムは忘れかけていた懐かしさとともに心に沁みわたってきます。訳のうちだややこさんも翻訳にあたってこの世界観をシンプルに伝えることにこころをくだかれたようです。作者の思いを大事に言葉が選ばれていて心地よいです。　　　　【おはなし】スプーンは食べるときに使うもの。でもスプーンにとって大切なのは、それを使うと上手に食べられるということ・・・。たいせつなことは何か、ひとつひとつのものについて、語りかけてゆきます。ひなぎくはしろい、あめはうるおす、くさはみどり・・・。あなたはあなた。あなたにとってたいせつなのは・・・？この二人のコンビ作は本当に素敵です。素朴で何気ない絵本なのだけど、いつか忘れかけたころに開きたいそのために側に置いておきたい、そんな作品ばかりです。「たいせつなこと」でもひとつひとつ命を宿すように描かれた絵からは、この世に存在するものには大切じゃないものなどなにひとつないというような思いが伝わります。そして、優しく淡々と綴られたワイズ・ブラウンの言葉からはそのそれぞれにはシンプルな存在価値がある。だれかにとってはなんでもないことでもそのものにとっての「たいせつなこと」はまぎれもなくそれを自分で大切にできればそれでいい。そんな力強いメッセージを感じます。　　　　　　

＊マーガレット・ワイズ・ブラウン＊
1910年アメリカニューヨーク州生まれ。こどもの本の編集者を経て、絵本作家になる。「おやすみなさいおつきさま」（評論社刊）、「たいせつなこと」（フレーベル館刊）、「おやすみなさいのほん」（福音館書店刊）などの作品がある。1952年没。
＊レナード・ワイズガード＊1916年アメリカコネティカット州生まれ。マーガレット・ワイズ・ブラウンとのコンビで知られ、1947年に「ちいさな島」（童話館出版刊）でコルデコット賞を受賞。「しずかでにぎやかなほん」（童話館出版刊）「きこえるきこえるなつのおと」（小峰書店刊）などの作品がある。2000年没。

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